LEDを使った抵抗の実験
LEDとは、発光ダイオードの事です。電流を流すと光るダイオードです。
LEDの使用上の注意
LEDにかけても良い最大の電圧と、流しても良い電流値が有ります。
これを注意しないと、LEDが焼けて壊れたり寿命が短くなります。
電圧が低すぎると光りません。
★LEDの使いかた
LEDによって規格が違います。規格を調べてください。
一般的なLEDでは、赤色 1.8V 青・白 3.6V ぐらいで発光します。
例として一般的な赤色LEDを使う時の例です。
順電圧 Min 1.3V Max 2.1V
順電流 20mA
の場合。
最低電圧1.3V以上ですから、電池2本3.0Vを使用します。
直接電池にLEDを接続すると、電流が流れすぎて、LEDを壊しますから注意してください。
LEDにかける電圧は2.0Vとします。電流は20mAです。(規格表からきめます)
ここで、LEDに電流が流れすぎないように抵抗を入れます。抵抗の値を計算します。
LEDを光らせる回路です。
よく知られているオームの法則で、計算します。
【オームの法則】
電圧 = 抵抗値 × 電流 です
V = R × I
電源電圧は、LED と 抵抗両方にかかる電圧です。LEDにかけたい電圧はLEDの規格から
順電圧 Min 1.3V Max 2.1V
順電流 20mA
ですから、LEDにかけたい電圧を2.0V(順電圧)とします。
従って、抵抗にかけたい電圧は、電源電圧からLEDにかかる2.0Vを引いた電圧です。
電源は電池2本で、3Vですから、3.0-2.0 =1Vです。(アダプターを使う場合は5Vで計算します)
抵抗にかけたい電圧は、上記の計算から、1V と決まりました。
流れる電流は、抵抗を通ってLEDに流れますから、抵抗とLEDに流れる電流は同じです。
LEDの順電流は 20mA (mAは1000分の1 アンペアです)から、0.02A になります。
ここでオームの法則を当てはめれば、 電圧 = 抵抗値 × 流れる電流 ですから
3.0- 2.0 V(電圧) = R (抵抗値) × 0.02 A
R = 1 / 0.02 から 50Ω (抵抗は オーム Ω です)
50Ω 以上の抵抗を入れると良い計算です。
(ACアダプターを使った場合、電圧は 5Vですから
5.0-2.0 = R × 0.02 ⇒ R= 3 / 0.02 150Ω です)
それでは、実際に配線してみましょう。
電源の+-は+を赤、-を黒の様に色分けすると分かりやすくなります。電源は最後につなぎます。
電源を先につなぐと、配線中ショートしたり危険です。必ず最後に配線しましょう。
ブレッドボードは上図の右端と左端は縦方向につながっています。電源をここにつなげます。電源を
つなげたい時は、直接つなぐのではなく、右端と左端の縦のラインにつなげばよい事になります。
次に、中側の右側、左側の各ラインは、それぞれ横方向につながっています。真中はつながっていません。
まず、LEDの足の長い方が (+) です。そして短い方が (-) です。上図の右端の縦ラインが(+)
ですから、LEDの足の長い方が右側になるように、ブレッドボードの真ん中に差し込みます。
これで、上図のいちばん上の横ライン、右側がLEDの(+)側、左側がLEDの(-)側となります。
抵抗やその他の部品をこのラインにさせば、接続した事になります。
次に抵抗を配線します。抵抗は方向が有りません。右端の(+)電源ラインと、LEDの(+)側に足を
差し込みます。
次は、LEDの(-)側の配線です。直接電源を配線しても良いのですが、今後複雑な配線をする時、
分かりやすくなるように、電源の(-)側は上図の左端の電源用ラインに差し込みます。
LEDの(-)側の横ラインと、電源の(-)の縦ラインをワイヤーでつなぎます。
これで、完成です。
もう一度配線を、確認します。
配線出来たら電源をつなぎます。電源は最後につなぐ癖をつけましょう。
うまく点灯したでしょうか。
うまく点かないない場合は、
(1) LEDの方向を確認(足の長い方が+ )
(2) 電源の+-が間違っていないか
(3) 抵抗は正しいか
(4) 配線の接触不良が無いか
を確認してください。
また、抵抗値を変えてどうなるか実験してください。
LEDの明るさが変化します(暗くなります)
ただし、設定した抵抗値より小さい抵抗値にはしないで、大きい抵抗にしてください。
小さい抵抗にすると、LEDに流れる電流が増え、LEDを劣化させます。必ず大きい値にしてください。
【抵抗値の見方 抵抗のカラーコード】
抵抗の計算
ちょうど良い抵抗が無い場合の計算です。
抵抗値は、直列につなぐ時は、そのまま足せば合計の抵抗値になります。
R3 = R1 + R2
並列の場合は、計算が複雑になります。並列の場合、それぞれの抵抗に流れる電流値は抵抗値によって
違いますが、両端の電圧は、つながっているのですから同じです。
たとえば同じ抵抗を2本並列につないだ時は、1本の時の抵抗に流れる電流が両方の抵抗に流れる事になり、
総合抵抗の値は1本の抵抗の半分になります。(2倍の電流が流れるので、抵抗値が半分です)
並列は、ちょっと複雑な式になります。
【簡単な使い方】
必要な抵抗が無い時、抵抗値が大きい場合抵抗を直列につなぎます。抵抗の値をたせばよいのです。
抵抗値が小さい場合は、同じ抵抗を2本並列につなげば、抵抗値は半分になりますから、
近い抵抗値を探します。
電流の制限に関係する場合は、抵抗値は少し大きくしても良いのです。安全性がますだけです。抵抗値が小さいと、
電流が流れすぎますので、注意してください。